環翠楼 アプローチ・玄関
環翠楼の改装を手掛けさせていただき22年、心掛けてきたのは箱根の自然と環翠楼の持つ歴史を現代につなぐ生きた文化財としてのおもてなし空間の設計でした。そして、今回は旅館の顔とも言える玄関廻り、フロントそして、本間、又、アプローチの改装です。
国道に面した入口で迎える巾1.4mの無垢板の木目の館名板と蹲(つくばい)の新設した小庭です。玄関を入ると老舗旅館として格式と風格うを伴う待合を設置し、フロントも開放的な構成に改装しています。
本間は新旧ともに高度な職人技による美しい建具の競演。そして廻り縁越しには四季折々の自然や早川のせせらぎを享受することができる寛ぎの和空間。
新設されたアプローチは小砂利洗出しの床と大名竹。玄関へ続く通り庭は御影石の床と連子格子の構成は落着きがあり、気持ち良い路地空間の出現です。
改装面積/309.2u(93.5坪) 設計監理/平野敏之建築研究所 施工/泰東興業